南部・津軽藩飢饉史料 青森縣叢書第七編(1954)

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◉1954(昭和29)年1月 編集兼発行人 青森縣立図書館・青森縣叢書刊行会 青森縣学校図書館協議會発行 A5版351ページ 

◉青森県の歴史、凶作、飢饉の歴史と対策等を研究する上で、非常に重要かつ貴重な1級の史料集です。

◉書籍の状態は画像のとおりです。全体的にヤケ、シミ、小傷みがあります。戦後間もない昭和29年の出版物で、紙質もあまりよくありません。

◉本書「緒言」より

南部、津軽藩の歴史をひもとく時、歴代の藩主が、この凶作対策に如何に苦心しているかを知る。南部、津軽藩に於ける凶作は、元和元年、元禄八年、享保五年、元文五年、寛延二年、宝暦五年、天明三年、天保四年、弘化二年、嘉永五年、安政四年、明治二年の十数回にわたって襲はれたが、そのうちで天明、天保の飢饉の被害は甚だしく、飢死する者数万、食べられる草根木皮、牛馬の肉はおろか人肉まで食べ、生命をつないだ。その惨状見るに忍びないものがある。

◉本書「あとがき」より

本書「南部・津軽藩飢饉史料」は表題に示せる如く、南部藩、津軽藩の凶作資料の集成である。両藩とも本州の最北端にあり、地理的に東北風の冷風を直接うけ、周期的に冷害、凶作の被害、最も甚だしい土地である。今後繰返されることがある凶作、冷害について、平時に備えあれば憂いなしとの譬えの如く、われわれの祖先が経験した苦難を想起することも無駄でなく、祖先の体験を活かしてこそ、将来の完全なる対策も生れるのである。われわれの本集発行の意味もそこにあるのである。

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